雇用改善ニュース
 平成20年度
建設業に関する作文・ポスター 〜建設業に思いを込めて〜
佳 作 「3Kといわれる職業」
 
東海工業専門学校金山校 インテリアデザイン科 1年 西村 梨那
 
 「建設業のイメージ」とは、一般の人から見て、「きつい」・「汚い」・「危険」の3Kといわれる労働条件のある職業だと思われているそうです。雨の日には、泥だらけのクツにびしょびしょに汚れた作業服姿、これを見てほとんどの人は「清潔」という言葉は浮かんでこないと思います。逆に無意識のうちに「不潔」という嫌な気持ちを抱いてしまう人の方が多いのではないかと思います。そんな不快なイメージを持たれてしまっている「建設業」とは何なのだろうと思い、辞書で調べてみました。「建設」と引いてみると、「造り、設けること」、「建築物、土木施設などを新たに造ること」と書いてありました。反対語は「破壊」だそうです。「破壊」とは、「こわす、こわれる」という意味です。「建設業」の「造り、設ける」に対してその反対語である「破壊」の「こわす、こわれる」という言葉が、いつもすぐそこにあるのです。
 事実、「建設業」は地球温暖化の原因の一つである自然破壊の一役を担っています。みんなの過ごしやすい生活環境を作るための「造り、設ける」という作業の裏には、その作業のせいで招いた建設機械等による振動や騒音という近隣住民へのマイナスの部分もでてきます。こういったマイナスの部分がみんなの「建設業」に対する不快感やマイナスのイメージの根元だと思います。 みんなの中にある「建設業」に対するイメージが少しでもよくなるには、どの様にすれば一番よいのでしょう。実際にパソコンで「建設業のイメージアップ」で検索してみると、Googleだけで25900件もあてはまりました。建設業界の人たちが、地域住民の、「建設業に」対するイメージアップのために、どの様にすればいいかと、すごく大きな問題として考えていることが、この件数を見ただけで感じることができました。自分たちが、毎日頑張っている仕事を、不快な目で見られていて、良い気になっている人なんていません。前に誰かのブログで、雑誌のランキングについて書かれていたものがありました。そのランキングとは「」やりたくない仕事ランキング』というものでした。今、いろんな職業がある中に、見事堂々の1位になっていたのだ「建設業」でした。理由は、@きつそうA汚そうB朝早そうC怖い人多そう…。です。このブログを書いていた人も以前まで建設業で働いていたらしく、「こんなショックなことはない。」と書いていました。
 「…そうだから」と自分が誇りをもってしている仕事を全く何も知らない人たちから見た目、雑誌やニュースの過度の批判によってこんなふうに思われているなんで偏見にもほどがあると思います。雑誌に載っているように、耐震偽装事件など、本当に悪いイメージとなる様なこともあります。「木を見て森を見ず」という言葉があります。一本の枯れ木を見て、「この森は枯れている」というのはおかしいです。もっと身近で言えば、ある高校生がタバコを吸っていれば、「あの学校は…」と、近所の人には「あの子」ではなく「あの学校」となって不快に思われるのです。その学校に、ボランティアなど地域のために貢献している子がいても、私たちは、悪いことの方が強く印象に残ってしまうのです。これを利用して、おもしろおかしく話をどんどん大きくして、悪者にしようとしている人もいます。けれど、本当に悪いことをしたりしようとしている人は、ほんの少ししかいなくて、枯れ木の近くできれいに紅葉している木もたくさんあるのです。枯れ木ばかりだったら、森なんかありません。多くの人は、みんなの過ごしやすい環境のために、一生懸命働いています。
 3Kの「きつい」は、仕事をしている上で、楽な仕事はないと思います。きついけどやり遂げた達成感は、すごいものだと思います。「汚い」は、私たちの環境づくりのために働いているのに、ピカピカのスーツでやられるよりは、一生懸命働いた証拠に汚れてしまうだけで、汚れるほうが一日頑張ったという思いがこみ上げてくると思います。「危険」は、いつもすぐそばに「破壊」という言葉があるので、毎日が危険と隣り合わせの、緊張感のある仕事だと思います。
 最後に私が思うに、建設業には、3K以上のものがあるから、みんな誇りを持って頑張っていけるのだと思います。