閉じる

平成26年度 建設系高校現場見学会感想文
H26.12.03 愛知県立豊橋工業高等高校

引率教員の実践報告 担当教師名:小川貴詳、椎木大地
 どちらの現場においても、生徒のために多くの準備をしていただいて感謝します。学校の実習では体験できない大規模な現場を見ることができ、生徒もとても感動していました。また、分かり易い説明と、実際に機械に乗せていただけたことは、生徒にとってとても貴重な経験になったと思います。
 少し移動距離が長かったことが生徒にとっては苦痛であったようです。しかし、現場での経験は今後の進路決定にも生かすことができると好評でした。

「現場見学会を終えて」
土木科 2年
 今回の現場見学会では、豊根村でのトンネル工事、刈谷町での公共下水雨水貯留施設建設の二つの工事現場を見学させていただきました。
 豊根村では、東栄町に開通する予定の新太和金トンネルの作業工程やトンネルの概要などを、職員の方々が用意してくださった資料やスライドを通して、丁寧に教えていただきました。トンネル工事の際、何故トンネルがアーチ状になっているのかも、紙とナットを用いて分かり易く教えてくれました。説明が終わった後は、工事中のトンネルの中を見学させていただきました。工期があるはずなのに、自分たちのために安全を重視して工事を一時中断していたうえ、実際に工事に使う重機まで動かすところを見せていただき、自分たちのためにとても気を使っていただいているということがハッキリと分かりました。
 二つ目の刈谷町では、貯留施設の見学をさせていただきました。ある程度の範囲を六メートルほど掘り、そこに下水や雨水を溜めこみ処理をする、専用の大型の機械を設置して埋めなおすというものでした。自分は貯水というと、ダムぐらいしか思い浮かばなかったので、地中に埋めるというこの方法には驚きました。ここでも職員の方々が資料を用いて説明をしてくれました。現場の進行具合としては、既に三、四メートルほどまで掘り下げられており、次の作業に取り掛かるまでもう一息、といった感じに思えました。現場の隣には公園があり、こういった際には、騒音や土埃などの問題などはないのだろうか、という点が気になりました。
 見学の後は、作業員の方々が自分たちのために、バックホーと高所作業車をわざわざレンタルまでして体験をさせてくれました。高所作業車には初めて乗りましたが、あまりの高さに足がすくみそうになりました。電線の工事やさらに高いところでいえば、高層ビルの窓ふきなどをしている人たちはどんな心境で作業をしているのだろう、と思いました。
 今回の現場見学でたくさんのことを知ることができました。長い歴史の中で至った現時点での安全面、効率において最良の工法、その土地に見合った工法や形状、それを作るために正確な作業計画を立てることができる人、それを正確にこなしていく現場作業員の人たち、作業を効率よく且つ安全に行うために用いる重機など、自分が思っていた以上に土木は繊細な技術が必要とされるのだろうと思い、普段先生たちが口をそろえて、「資格は取っておけ。」と言っていた意味がよく分かりました。今回の現場見学会の経験をもとに、残りの高校生活でより多くの資格が取れるよう積極的になれるよう努力します。

「現場見学会を終えて」
土木科 2年
 12月3日の水曜日に豊根村の新太和金トンネルの工事と貯水留施設の工事の現場を見学させていただきました。初めの新太和金トンネルの工事では、はじめにスクリーンや実験などでトンネル工事の方法や形の意味などについてわかりやすく説明していただきました。普段から何の気なく見て、当たり前だと思っていたトンネルの形にも耐久力をあげるという意味があり、さらに山のトンネルと海底トンネルでは形が異なっている場合があるというのは驚きでした。説明が終わると工事中のトンネルを見学させていただきました。僕はもちろん工事中のトンネルに入るのは初めてだったので、とても良い経験ができました。工事中のトンネルは普段利用しているトンネルとは全く違う見た目をしていて、どんどん完成に近づいていくと考えると、完成が楽しみで仕方がありません。貴重な工期をさいてまで僕たちにわかりやすい説明や、この道に進まなければ絶対に見ることのできないような工事中のトンネルの中をみせていただいたので、ここで教わったことを忘れずに職業選択の素材の一つとしてちゃんと考えていきたいです。
 午後から行った貯留施設の工事では、初めにこの工事の意味や方法を動画などでわかりやすく説明していただきました。こちらの現場は、当然ですがトンネルとはまったく違った方法で工事をしていて、これもまた土木の面白さの一つなのかと感じました。次に、実際の現場に出て説明をしていただきました。現場を見てみると動画で説明していただいたコンポーザーによる施工の跡も見え、説明と繋がりとてもわかりやすかったです。次に、重機に実際に乗せていただきました。バックホウに乗ってみるとアーム部分がついている右側の視界がほとんどなく気をつけねばと実感しました。こちらは見慣れた機械もあり、もし現場監督になったら似たようなことを実際にやっていかなければならなそうなので、とても参考になりました。
 今回の現場見学を通し、僕が一番良かったと思うことは、実際に現場でどのようなことをしているかを知ることができたことです。
 学校の授業だけでは、実際に働いたら何をするのかをイメージしにくい部分もありますが、現場見学を通してその一部を知ることができたのは、これからの職業選択にとても大きかったと思います。夏に行ったインターンシップやこの現場見学で学んだことを踏まえて、自分の就きたい仕事を選んで行きたいと思います。

「現場見学会を終えて」
土木科 2年
 12月3日、私たちは豊根村にある新太和金トンネルの工事現場と、刈谷市の下水貯留施設の見学をさせていただきました。
 トンネルの現場では、はじめにトンネルの説明を受けました。新太和金トンネルの概要やトンネルの必要性、工事方法などを説明してくれました。その説明の中で印象に残った話が3つあります。
 1つ目は、なぜトンネルが必要なのかという話です。私は、ただ近道ができるからだと思っていました。でも、実際は落石から身を守ったり、排気ガスが大量に出るのを抑えたりする役目があることを知りました。また、救急車や消防車がすぐに到着でき、人命を救うことにも活用できることを知り、トンネルの必要性について十分に理解することができました。
 2つ目は、なぜトンネルがアーチ型なのかという話です。なぜアーチ型なのか、いままで考えたことがありませんでしたが、アーチ型は四角型などに比べて力が周囲に伝わりやすい特徴があることを知りました。実際にナットを使った実験を見せていただきました。四角いトンネルは20°ほど傾けると上部が潰れ始めましたが、丸いトンネルは60°近く傾けても平気でした。形ひとつでこんなにも違いがあるのかと驚きました。また、ロックボルトを使ったNATM工法により、崩壊を防止することが出来ることもすごいと思いました。
 3つ目は、環境にも配慮して工事をしているという話です。トンネル工事中に出る大量の濁水は、濁水処理プラントによってPHを調整し、排出基準以下の綺麗な水にしてから川に流しているそうです。そのまま流してしまうと川の魚たちが死んでしまうときいて、環境のことも考えながら工事していかなくてはいけないんだな、と思いました。
 説明のあとは、工事中のトンネルを見学させていただきました。トンネル内を発破し、切り崩した岩を運び出すダンプを見ました。びっくりしたのがそのダンプが補助輪で荷台を持ち上げてトンネルの中で方向転換したことです。狭い場所での作業に適用できるように、重機も色々と考えられていることを知りました。
 2つ目の現場である、下水貯留施設でも同じように工事の説明などをしていただきました。動画などを使ったわかりやすい説明でした。そのあと外に出て重機に乗せていただきました。初めての経験だったのでとてもドキドキしました。わざわざレンタルしていただいたとききました。これから建設業に就く予定なので、とても良い経験をさせていただいたと思います。そして工事現場を実際に見てまわりました。公園の下を工事するだけあって広いな、と思いました。そのとき現場主任の方が「ここは完成後に埋め戻すから、公園の下にこんな施設があることを知らない人もいるんだろうね。」と話していて、少し寂しそうな感じがしました。土木の工事は大きなものが多く、道路、橋、ダム、鉄道など、みんなの目につくものばかりだと思っていましたが、この工事のように目につかなくても大事な役割を果たす土木工事もあるのだと、気づくことができました。
 工事を一時ストップして、わたしたちのために説明の準備などをしてくださったこと、とても感謝しています。今回の現場見学会では、普段の授業では決して学ぶことのできないことを勉強させていただきました。今後の役に立つこともたくさんあると思います。この現場見学会のためにご協力していただいた方々に感謝して、これからも勉強や資格取得を頑張りたいと思います。

「現場見学会を終えて」
土木科 2年
 僕たちは、12月3日に新太和金トンネルと刈谷市に公共下水道雨水貯留施設整備工事を見学しに行きました。
 最初に行った新太和金トンネルでは、まず現場事務所に入り、スライドや実験をしていただきました。現在の工事状況や、トンネルの作り方など、知らなかったことをいろいろと聞くことができました。今回のトンネル工事ではNATM工法を採用しており、かまぼこ型のトンネルに、ロックボルトを入れて、強度を高めるものでした。実験を交えた説明によって、ロックボルトを入れるか入れないかで、全く強度が違うことがわかり、とても勉強になりました。
 説明が終わったら、実際にトンネルの中に入りました。トンネルの中にはたくさんの重機があり、実際の作業の様子を見せていただきました。作業の様子はとても迫力があり、圧倒されました。その他にも、トンネルを掘っている位置を知るための測量器械もあり、作業の大変さを実感しました。トンネル工事において、僕が一番驚いたのは、工事金額です。工事金額は16億4千万円で、1メートル掘るのに約280万円もかかるということです。土木工事の規模の大きさに圧倒されました。新太和金トンネルを見学して、トンネルのことを詳しく知ることができ、名工・鈴中・熊谷の皆様に本当に感謝したいです。
 次に、公共下水道雨水貯留施設整備工事を見学しにいきました。刈谷市では、住宅が増えたことや降雨量が増えたことから、雨水貯留施設を必要としていました。この工事で重要なのは、ただ貯留施設をつくるだけではありません。地震による液状化を防ぐために、ゲージングパイプを何百個も打ち、地盤を締固めていくことも併せて行わなければなりません。土木工事では、さまざまな知識を持っていなければいけないことを痛感しました。
 また、実際の工事で使う重機にも乗らしていただきました。大きなバックホーでは、視界が全く見えないため、周りをしっかり確認して、安全に操縦しないといけないことがわかりました。
 2つの現場見学をして今まで知らなかったことを学ぶことができ、作業現場の大変さを感じることができました。この体験を、これからの就職活動にも生かしてていきたいと思います。

「現場見学会を終えて」
土木科 2年
 新太和金トンネルの現場では、パワーポイントを用意していただいて、トンネル工事についての分かりやすい説明を聞くことができました。実験では、トンネルの形によって力の負担が変わることがよくわかりました。今回の工事の工法としてNATM工法が利用されており、どのような効果があるのかを知ることができました。
 また、ダイナマイトを使用しての掘削は危険なものだと思っていましたが、コンピューターによって信号をおくっているのでダイナマイト自体は安全だと感じました。トンネル工事は一般の人はなかなか見ることのできない貴重な体験なので、わざわざ工事をストップしてまで、見学させてもらえて、いい経験になりました。重機を動かすたびにクラクションを鳴らして、安全に気を配って事故の無いように努めている印象をうけました。トンネル工事は労働災害が多いので、事故をおこさない対策をしっかりとやっていると思いました。
 2つ目の公共下水道雨水貯留施設の現場では、都市化に伴う行政の水害対策として公園の地下に巨大な水槽を作っていました。大雨によって道路や家屋が浸水してしまうと市民の安全や今後の暮らしに関わってくるので、あらためて土木の大切さを知ることができました。完成後、住民の役に立つことを思うとやりがいのある現場だと思いました。防災委員としても土木科の生徒としてもとても勉強になる現場でした。
 2つの現場とも安全には特に気を配っていて、事務所の前には身だしなみを確認するミラーやチェック項目があり、感心しました。
 将来の進路選択をするにあたって、今回の現場見学はとても貴重な体験でした。この体験で感じ取ったものを学校生活に反映して、後悔のない仕事に就けるようにしたいです。


閉じる