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平成29年度 建設系高校現場見学会

※アンケート結果は、「こちら」をご覧ください。

担当教師名:山田 一登

高校名 愛知県立稲沢高等学校 農業土木科 1学年 31名
授業実施日 平成29年9月25日(月)
見学現場@ 山旺建設株式会社
海岸整備事業 奥田地区 堤防工その2工事
見学現場A 矢作建設工業株式会社
地震工学技術研究所(土木分野)

実践報告:
8時40分 学校出発
10時00分 西尾市奥田町地内 海岸整備事業奥田地区堤防工その2工事現場到着
海岸整備事業は農業土木事業であり、県幡豆農地整備出張所鈴木課長補佐が説明をされた。その中で、稲沢高校農業土木科の卒業生であることを紹介されて生徒達も驚いていた。施工業者の山旺建設様の海岸の堤防補強工事の現場を見学させて頂き、なぜ堤防補強が必要であるかや土木用タイロッドと鋼板工を連結する工事作業を見せて頂き見学後は、質疑応答の時間となり現場監督になるための資格や仕事のやり甲斐などを伺うことができた。
11時30分頃 西尾市堤防工その2工事現場出発
12時30分〜12時55分車中にて昼食休憩
13時30分頃 長久手市 地震工学技術研究所
 矢作建設工業様の地震工学研究所では、撮影禁止で研究員の方にカメラを渡して撮影を依頼した。はじめに所員の方々から会社の沿革、仕事内容、施設内の説明をして頂いた。その中で「良く」、「早く」、「安く」という言葉を教えて頂き生徒達も真剣に耳を傾けていた。その後、研究室内を見学することができた。見学後、質疑応答の時間では仕事についてのやり甲斐や失敗談、人生の先輩として将来の仕事選びなど教えて頂いた。
14時30分頃 地震工学技術研究所 出発
16時00分頃 学校到着

見学風景
見学写真1
山旺建設株式会社 堤防工工事現場
見学写真2
矢作建設工業株式会社(地震工学技術研究所)

現場見学会 生徒感想

農業土木科 1年

 現場見学会で二ヶ所現場を見学しました。
 一つ目は、西尾市の海岸堤防整備事業の堤防工でした。ここでは広大な農地を守るために耐震工事をするというものでした。実際に長さ十mもの鋼矢板を圧入し整地をしているところを見学できました。実際に工事現場や重機など見ることができてよかったです。
 二つ目は、矢作建設の地震工学技術研究所でした。ここでは、建物の耐震工事の研究施設を見ることができました。技術開発は、良く、早く、安くを第一に、良くは品質の向上、早くは、工期の短縮、安くは、原価を抑えるけれど品質は下げない、そして安全に行うことを目指して、日々研究をしているということがわかりました。
 二つの現場や事業所を見学して、共通しているところをいくつも見つけることができました。一つ目は、工事や研究には様々な資格が必要になるということです。2つ目は、やりがいがあるということです。本当に災害が起きたときに、構造物が災害に耐え、人命をその構造物が守った時に、やってきてよかったと思える瞬間があることだと思いました。
 今回2つの事業所を見学させていただき様々な事を学びました。この経験を忘れず、今後の進路についてこれまで以上に深く考えていきたいと思いました。


農業土木科 1年

 午前に西尾市にある山旺建設株式会社の現場、午後から長久手市にある矢作建設工業の地震研究所の二カ所を見学しました。
 一つ目は、山旺建設株式会社が施工している堤防の工事を見ました。堤防は、鋼矢板という約十メートルの高さの板を地面の中に入れその鋼矢板にそって連結棒をさして行きその上からセメントを流し込む工事と聞きました。堤防から広大な農地が広がり、その広さは、東京ドーム約一四二個分の広さと聞きました。
 次に、矢作建設の地震研究所に行きました。ウッドピタ工法の比較をしている動画を見せていただき、工法を施工した方が震度実験において地震に耐えていました。矢作建設は、1949年に設立され、従業員数が1103名の会社だそうです。地震研究所は20名の職員と現場の作業員からなる施設で、「良く…綺麗に、強く」「早く…短時間、短期間」「安く…安い材料、少ない人数」「より安全…できたものがより安全に」を合い言葉にしているそうです。私にもよく理解することができました。また、自分が造った構造物でみんなの命が助かることは、「使命感」「達成感」を得られることにつながると思いました。
 今日の現場見学会で、ものづくりの大切さや現場の人達のやり甲斐などを目の当たりにすることが出来、将来の進路も前向きに建設業に進みたいと思いました。貴重な体験をありがとうございました。


農業土木科 1年

 私は、この日、土木とは何かを知ることができました。
 一カ所目の西尾市にある山旺建設の見学先は「海岸整備事業奥田地区堤防工その二の工事」でした。そこでは高さ十メートル、重さ八六〇キログラムの鋼矢板という板を、海岸側と陸側の両側に圧入し、その海岸側と陸側の板をタイロッドという棒でつなぎ合わせて、より強度を高める工事でした。タイロッドは三五トンまでの力に耐えられることを耳にして、私はとても驚きました。山旺建設の方から、堤防は周りの約六六七ヘクタールの「農地を守る」ことを目的としている工事だと知りました。
 二カ所目は、長久手市にある矢作建設の地震工学技術研究所を見学させて頂き、地震に強い建物を造るための実験場でさまざまな機械・機器などがありました。その中で一番気になったのは「アクチュエータ」です。アクチュエータ、それは油圧ジャッキで、百分一ミリメートル単位で押したり引いたりして、地震に似た動きをつくりだすことで、構造物の実験が日々行われています。安心・安全に暮らすために実験を繰り返し、多くの失敗を重ねた結果が成功につながり、完成したものが実際の現場で使われていることが喜びであると言われていました。
 今日、一日とても良い経験をすることが出来ました。土木工事には多くの知識や資格を身につけないといけないので、学校で専門的な勉強を深め、三年後に土木の仕事ができるようにしていきたいです。


農業土木科 1年

 現場見学会に参加してさまざまなことを学びました。
 一つ目の現場は海岸整備事業を行っていた山旺建設株式会社の現場担当の杉浦さんが「農地を守るための堤防を補強しています」とおっしゃっていました。僕はこのことを聞き初めて農業土木の仕事だと思いました。農地を守るための工事であり、今でも杉浦さんがおっしゃったこと鮮明に覚えています。また仕事や必要な資格のことを伺うことができました。
 二つ目の現場では、地震工学技術研究所で、以前稲沢高校にお話に来てくださった紀伊保さんにも会うことができました。話を聞くことができとてもうれしかったです。施設の中は撮影禁止でした。この施設は、阪神淡路大震災の教訓をもとに造られた施設で、2006年から開設しているそうです。会社説明の中で、「良く、早く、安く」を目標にやっていて、そして「温故知新」と「異分野コミュニケーション」という言葉も大切にしているそうです。実験施設は、相撲取り400人の突撃威力を引き出せる力があると聞き驚きました。さらに開発された塗料を1ミリ吹き付けるだけ強度が増し、被害を最小におさえる事ができる動画も見ることができました。
 今回このような現場見学会という貴重な体験ができてよかったです。私は、まだ一年生で分からない事が多くありましたが現場で実際の作業を見ることができ、現場監督から貴重な話も伺うことができたので将来の進路に結びつけたいと強く思いました。本日はありがとうございました。


農業土木科 1年

 9月25日に愛知県西尾市奥田町と長久手市茨ヶ廻間に高校生対象の建設現場見学に行きました。
 西尾市にある海岸整備事業で県が受注し、施工は山旺建設でした。そこでは、堤防の補強工事をしていて、その防護面積はおよそ六百六十七ヘクタールだそうです。その農地を守るために、補強工事が何年もかけて施工されていると聞き、堤防を補強する工事はこんなにも時間がかかるとは知りませんでした。補強工事は、タイロッドという鉄の棒を鋼矢板と連結するそうです。その1本でおよそ一五tも耐えられると聞いて驚きました。完成した堤防を地域の人たちが利用するようになったらとてもやりがいを感じられる仕事だとおっしゃっていました。
 次に長久手市にある矢作建設工業の地震工学技術研究所で逆対象加力フレームや大型のアクチュエーターを使い、実物大に近い構造物の実験ができる施設を見学してきました。ウッドピタ工法の動画を見せて頂き、ウッドピタブレースが施工していないだけで、建物がバラバラになってしまいました。私はこの時、クロスしている棒が施工しているだけでこんなにも違いがあるとは思いませんでした。
 この1日で今までに知らなかったことをたくさん聞くことができ、働いている方はみんなやりがいや誇りを持って真剣に仕事をしている人達だと知りました。私も将来、やりがいがある仕事に就きたいと思いました。この現場見学は、私にとってとても有意義な研修になりました。ありがとうございました。


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